「H30年度第1回金属粉末3Dプリンター研究会」開催報告

更新日: 2022年2月28日
 

2018年9月4日(火)に,みやぎデジタルエンジニアリングセンター「金属粉末3Dプリンター研究会」の第1回研究会を,東北大学片平キャンパスにて開催しました。
事務局の想定を大きく超える41名の参加者にお越しいただき,金属粉末3Dプリンターに関する注目の高さをうかがえる会となりました。

「金属粉末3Dプリンターの最新動向について情報提供」

東北大学金属材料研究所 千葉晶彦教授

千葉先生からは,ドイツや中国で進む装置や材料開発,また,アメリカを中心に,航空機産業での金属3Dプリンターの活用が進み,企業買収が盛んである事などの激動の世界の状況が示されました。自動車でも金属造形品を実製品に活用した事例が出てくるなど,徐々に民生品への活用も広まっているとのこと,また,PREP法による材料の高品質化が,造形品質にも大きく影響することから,材料開発の競争も進むだろうとの情報提供をいただきました。

「県内の金属粉末3Dプリンター関連情報提供」

日本積層造形株式会社(JAMPT)代表取締役 保田様

次日本積層造形株式会社(JAMPT)では,H30年8月に宮城県多賀城市に工場が完成し,最終的に合計7台の金属粉末3Dプリンターを導入してまもなく本格操業を始めます。その本格操業直前のリアルな状況を教えていただきました。JAMPTが目指す航空,宇宙産業だけでなく,自動車や新たな分野への展望も情報提供いただきました。純銅の造形への新たなチャレンジも行うとのことでした。

金属粉末造形品後加工トライアル状況報告

  • (株)コイワイ 小岩井様,(株)エヌエス機器 津田様,プラスエンジニアリング(株) 佐藤様,
  • (株)岩沼精工 千葉様,宮城県産業技術総合センター 伊藤

金属粉末3Dプリンター造形品を工業製品として出荷するためには,様々な後工程が必要になりますが,その課題の1つである,後加工について,今年度から,研究会会員有志企業にて,技術的アプローチを始めました。その取り組みに関して,コイワイの小岩井様より後加工の必要性や事例などについて情報提供いただくと共に,参加メンバーから,取り組み状況について,報告をいただきました。まだ始まったばかりのプロジェクトですので,今後,具体的な状況について,研究会内で報告をしていく予定です。

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